無痛分娩について

東府中病院では、2012年より無痛分娩を導入し、多くの実績を積み重ねてきました。
痛みを取り除くだけでなく、母子の安全性を第一に考えた、当院ならではの無痛分娩についてご案内します。

安らかに眠る新生児

無痛分娩の仕組みと特徴

硬膜外麻酔による鎮痛

当院の無痛分娩は、背骨の「硬膜外腔」という場所に細いチューブを入れ、そこから局所麻酔薬を注入する「硬膜外麻酔(こうまくがいますい)」という方法で行います。
この方法は、意識を保ったまま、陣痛の痛みだけを和らげることができるのが特徴です。お母さんの意識はハッキリしていますので、赤ちゃんが生まれる瞬間をしっかりと感じ、産声を聞くことができます。

東府中病院の安心体制

当院では、麻酔科専門医および麻酔科標榜医がチームとなり、24時間365日いつでも無痛分娩に対応できる体制を整えています。
「JALA(無痛分娩関係学会・団体連絡協議会)」の厳しい安全基準を遵守し、複数のスタッフによるダブルチェックや、緊急時のシミュレーションを定期的に行い、安全管理を徹底しています。

硬膜外麻酔の処置を行う様子

メリット・デメリット

無痛分娩には多くのメリットがありますが、医療行為である以上リスクも伴います。
正しく理解し、納得して選択していただくことが大切です。

メリット

  • 陣痛の痛みが大幅に和らぐため、心にゆとりを持って赤ちゃんを迎えることができます。
  • お産の疲労や体力の消耗が最小限に抑えられるため、産後のスムーズな育児スタートに繋がります。
  • お母さんがリラックスすることで胎盤の血流が良くなり、赤ちゃんに十分な酸素が届きやすくなります。
  • 痛みのストレスによる血圧上昇を防ぐことができますので、妊娠高血圧症候群の方にも適しています。
  • 緊急帝王切開が必要になった場合、チューブから帝王切開用の麻酔を追加することで素早く手術に移行できます。

デメリット

  • 麻酔の影響で足の感覚が鈍くなったり、力が入りにくくなることがあります。
  • 陣痛が弱くなり、分娩時間が長引くことがあります。(陣痛促進剤を使用する頻度が高くなります。)
  • 陣痛が弱くなり、吸引分娩や鉗子分娩、帝王切開になる可能性がやや高まります。
  • 稀に、頭痛、発熱、血圧低下、痒みなどが生じることがあります。

無痛分娩の流れ

  1. 無痛分娩の予約

    分娩予約後、妊娠 24 週から無痛分娩の予約が可能です。
    タブレットで動画を視聴していただき、仕組みやリスクを正しく理解していただきます。
    当院での無痛分娩が初めての方には、「無痛分娩希望の方向けのパパママクラス」の受講をおすすめしています。

  2. 入院・麻酔の準備

    当院の無痛分娩は原則として計画入院となります。
    無痛分娩予約日の前日に入院していただきます。子宮口の開き具合によって、頸管拡張を行うことがあります。

  3. 陣痛促進・麻酔開始

    入院翌朝から陣痛促進剤を使用します。陣痛開始後は、スタッフと相談しながら麻酔を使用して痛みをコントロールします。進行を促すために、姿勢を変えたり水分や食事をとったりなど、リラックスして過ごしましょう。
    ご自身の力で赤ちゃんを産みましょう、私たちが一緒にお手伝いをいたします。

  4. 産後の回復

    出産後約 2 時間ほどベッドで過ごし、お身体の回復状況を確認します。その後、産後のお部屋へ移動します。
    麻酔の影響がなく歩行が可能であることを確認したうえで、スタッフの付き添いのもとトイレへ行きます。
    体調をみながら分娩後より赤ちゃんと過ごすこともできます。